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マオパンツのある風景


身にまとう仕事道具としてのマオパンツ

ガーデナー 鈴木聡子さん




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冬の間に力を蓄える

その庭には細い道が張り巡らされ、まるで迷路のよう。木々が自由に枝を伸ばし、冬の空にカリンの黄色い実が美しく映えています。ここで庭仕事をしているのは、ガーデナーの鈴木聡子さん。ここは管理を担当している庭で、オーナーと一緒に10年かけてコツコツと作ってきました。「野性的なバラがお好きな方で、ここにもそういう種類のものが多く育っています」。この庭の主役は、華美ではないけれど、凛とした美しさを感じる植物たちです。



いまは花が終わった枝を切ったり、伸びすぎた枝を刈り込んだり。来たるべき春に向けて手入れをする時期です。「一見地味に見えますが、実は冬の作業がとても大切。将来こう伸びていくのじゃないかと想像を巡らせて、手入れをします」。熱心に作業をする鈴木さんは、まるで庭の一部のように見えます。




はいているのを忘れちゃうくらい

“庭のことならなんでもやる”のがモットー。「散水装置つくれる?」「大工仕事は?」「左官は?」と聞かれて、できないと言わずに取り組んできた結果、いつのまにかなんでもできるように。作業するときは、動きやすい格好はマストながら、いわゆる作業着ではなく、普段着で作業をすることが多いのだそう。「やっぱり気持ちを上げて仕事したいから、ちょっとでもカワイイ方がいいでしょう?」と笑います。デニム地のマオパンツは、そんな鈴木さんのよき相棒です。

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しゃがむ、持ち上げる、刈る、掘る、ならす。マオパンツをはいていると、庭仕事で必要な動作にストレスがありません。それを鈴木さんは「はいているのを忘れるくらい」と表現します。「洗うほどに味が出るので、汚れることに躊躇しなくていいのも、着やすい理由かもしれません。やんちゃに着ることを許してくれる服です」と話します。冬に着るのもいいけれど、夏に着るのがいいなと思うのは、タイトなトップスにボリュームあるマオパンツを合わせたときの、ユーモラスさが気に入っているからです。




庭と同じリズムで

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話している最中も、マオパンツの上に巻いた道具用ベルトから、さっとハサミを取り出し、的確に枝を切る鈴木さん。使い込まれた道具はしっくりと手に馴染み、そしてマオパンツもまた鈴木さんにとっての仕事道具の一つであることが伝わってきます。

「自然を相手にしていると、毎年わからないことがあるし、毎年発見があります。元気に育ち、美しい花を咲かせたときは、ちょっと気持ちが通じたようでうれしくなります」と鈴木さん。それは、自分が育てているとはとても言えない、自然の片隅に参加して、一緒に育てているような感覚。自然を思い通りにするのではなく、その流れに感覚を澄ませて、手を添える。鈴木さんは、今日も庭に立っています。



写真:穴見春樹

テキスト:浅野佳子